お知らせ

2018年12月18日

クリーンライフビジョン21-2018東京国際クリーニング総合展示会を開催

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全国クリーニング生活衛生同業組合連合会は11月29日(木)〜12月1日(土)にわたり、東京ビッグサイト東4ホール(東京都江東区有明)でクリーンライフビジョン21-2018東京国際クリーニング総合展示会を開催しました。
今回は木曜日から3日間開催となる初めての展示会でしたが、108団体・社、304小間が出展し、1万941人の来場しました。
会期中は、出展各社が機械・資材やサービス等のプレゼンテーションを行うとともに、衣類、布団、IoT、人材確保など幅広いテーマのセミナーが開催されました。加えて、全ク連と全国クリーニング協議会によるスーパーセッションや関連団体等によるイベントも催され、好評を博しました。

開会式

11月29日(木)の開会式で全ク連・小池広昭会長は、「この度、2年ぶりとなるCLV21の開催に際し、ご協力いただいた皆様に御礼申し上げます。56回目となる今展示会は全国クリーニング協議会、日本クリーニング生産性協議会、特定非営利活動法人日本繊維商品めんてなんす研究会、株式会社白洋舍、そして全ク連というクリーニングの機械や資材を活用する5つの団体および企業でテープカットを行うこととなっております。これは大同団結の小さな一歩ではあるが、これからもクリーニング業界を盛り上げるために一致団結して協力していきます」と挨拶を述べました。
また、来賓として厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生課・竹林経治課長、経済産業省 製造産業局 産業機械課・潮崎雄治課長補佐、東京都 福祉保健局 健康安全部・高橋博則部長、株式会社日本政策金融公庫・片岡佳和常務取締役にご臨席をいただき、厚生労働省・根本匠大臣より、CLV21-2018東京展示会がクリーニング業界の技術レベルの向上や経営体質の強化、環境保全・省エネルギー対策の促進のきっかけとなり、公衆衛生の向上や消費者の安全・安心に繋がることを期待する祝辞をいただきました。

全国クリーニング生活衛生同業組合連合会&
全国クリーニング協議会 スーパーセッション2018

これまで全国クリーニング生活衛生同業組合連合会(全ク連)と全国クリーニング協議会(全協)はクリーニングの業界団体および企業で組織するクリーンライフ協会を中心に協力体制をとってきましたが、今回のCLV21-2018東京展示会では11月29日(木)に両団体のトップが顔を合わせ、クリーニング業界が抱える様々な課題解決にむけた対談「全国クリーニング生活衛生同業組合連合会&全国クリーニング協議会スーパーセッション2018(以下、スーパーセッション)」を行いました。
なお、両団体がこのような公の場でそれぞれの見解を述べる試みは今回初めて実現したものであり、クリーニング業界内の大同団結にむけた大きな一歩となりました。
スーパーセッションは2部構成で行い、第1部は「スペシャル対談〜課題解決に向けた協同体制の構築〜」として全ク連・小池会長と全協・木健志会長が全協・青木渉専務理事の進行のもとクリーニング需要減少への対応について意見を交わしました。
第2部は「外国人材活用の動静と今後の展開について」として、全協・小川賢治特別顧問(クリーンライフ協会 雇用環境改善検討委員会 委員長)と全ク連・金子征実専務理事が、全協・片山徹事務局長の進行のもとクリーニング業界での人材確保をテーマに対談を行いました。
第1部では、両団体のこれまでの需要拡大の取組みを振り返った上で、今後は個々の企業や団体でキャンペーンを行うのではなく業界全体で取り組むことで文化を創ること、コインランドリーや除菌・消臭スプレーのブーム等に対してそれらを否定するのではなくクリーニングならではの付加価値の提供や洗うことの本質を消費者に啓発していく視点、価格競争に巻き込まれないためのクリーニングへの信頼獲得や適正価格でのサービス提供等、を目標として挙げました。
また、後継者問題については一事業者がクリーニングのすべてを手掛ける完結型ではなく、仲間内で事業の一部を委託・請け負うような仕組みを構築する必要性について話し合いました。
第2部では外国人実習制度に関して、まずクリーニング業界で適用されている技能実習第1号(在留期間1年)の現状と国政の動きやニーズの変化等を整理しました。続いてクリーンライフ協会の雇用環境改善検討委員会が実施した外国人材の受入れ経験や満足度、今後の受入れへの関心等に関するアンケート調査について報告され、外国人材受入れ経験有りの企業はほぼ100%が満足していること、受入れ経験なしの事業所でも在留資格が1年から3年に延長されれば受け入れたいとした事業所が45.3%(172社中78社)と比較的ニーズが高い結果であったことが明らかとなりました。
これらを受け今後の展望としては、2020年3月までを目標に技能実習第2号認可(在留期間3年)を目指すこととし、技能実習第2号認可に必要となる試験実施機関の立上げにむけ全ク連内にクリーニング業外国人材雇用拡大準備室を設け、サポーター登録企業を対象にアンケート調査を実施し詳細なニーズ等を把握することを確認しました。

Textile Care Summit Asia 2018 supported by texcare

主催:メッセフランクフルト上海、中国軽工業機械協会、全ク連、メッセフランクフルト ジャパン株式会社

中国でクリーニング展示会「テックスケア・アジア」を主催するメッセフランクフルト上海と中国軽工業機械協会、ドイツなどで開催されるクリーニング展示会「テックスケア」の日本における窓口であるメッセフランクフルト ジャパン株式会社、そして全ク連が協力して、「Textile Care Summit Asia 2018 supported by texcare(以下、テキスタイルケアサミット・アジア2018)」を11月30日(金)に開催しました。
アジアをはじめ海外からクリーニング団体や事業者が参加したこのイベントでは、ドイツ・メッセフランクフルトのKerstin Horaczek氏と中国軽工業機械協会よりBeijing Zhongqing Heli International Exhibition Co.,Ltd.のLi Guangqiang氏、および全ク連・小池広昭会長の挨拶に続いて、ドイツ機械工業連盟 縫製・皮革機械協会(VDMA)のエルガー・ストラウブ氏が特別講演「欧州における近年の業界発展の動向および日本への適用について」を行いました。
ストラウブ氏は、オートメーションや職場の安全管理、人材不足などがクリーニング業界の課題となっている中で、バーコードやタブレットを活用した機械コントロールなどの既に普及しつつある技術だけでなく、将来的にはAIの活用などが必要とされてくることを説明しました。
今後生き残れる組織の条件としてはセキュリティ面を含めたデジタル化の促進や環境資源の保護に取り組めることを挙げ、関係各所が協力することが重要であると説きました。
この他にも、テキスタイルケアサミット・アジア2018では、テクノロジーセッションとシェアリングセッションの2部構成でリネン、機械など様々なテーマの講演が行われ、講演内容は日本語、英語、中国語の同時通訳で紹介されました。
また、セッション終了後にはバンケットが開催され、各国のクリーニング業界関係者が交流を深めました。

C-1ジャパンカップ2018 接客コンテスト

主催:C-1ジャパンカップ実行委員会、TeMA-CAコミッティ
後援:全ク連 中央青年部会

接客制度であるクリーニングアドバイザー(CA)制度を運営するCAコミッティが主催となって、クリーニングにおけるカウンタースキルを競う接客ロールプレイング対決「C-1ジャパンカップ2018 接客コンテスト」が11月30日(金)に開催しました。
各地区の予選を勝ち抜いたチームに加えて中央青年部会で結成した「チーム中青会」が会場での決戦に参加しました。
決戦では、15分の制限時間で課題A「ざっと綺麗になればいい服と、こだわりの服をお持ちのお客様」と課題B「見えないシミを気にする人で、いろんなことを聞いてくる『たらればタイプ』のお客様」を1種類以上組み合わせ、チーム内で受付従業員とお客様の役割に分かれてカウンター接客のスキルを披露しました。
お客様の年齢や性格、使用するアイテムも自由な中、チーム中青会ではまず課題Bとして白ブレザーに日本酒をこぼされたお客様へドライクリーニングとウエットクリーニングを組み合わせたダブルクリーニングやクリーニングギフト券、取扱表示の紹介を行い、次に課題Aとして普段は家庭洗濯をしていて生乾きの臭いが気になるワイシャツやカビてしまったオーダーメードのスーツを持ち込むお客様へ、家庭洗濯とクリーニングの違いやカビ対策を説明・提案するなど、豊富な知識と的確な対応を見せました。
各チームがオリジナリティのある接客ロールプレイングを披露し、厳正な審査の結果、チーム中青会が優勝を飾りました。

全国ワイシャツ仕上競技大会 グランドチャンピオン大会

これまで全国10ブロックの代表がアイロン技術を競ってきた「全国ワイシャツ仕上競技大会」について、今展示会では直近7年間の歴代チャンピオンが集まり、磨かれた技を披露する「全国ワイシャツ仕上競技大会 グランドチャンピオン大会」を12月1日(土)に開催しました。
厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生課・竹林課長がご臨席される中、選手たちは12分間の制限時間内に綿100%のワイシャツを畳みで仕上げました。
なお、今回は抽選で選出された観客20名が審査員を務めました。
選手の名前を伏せてランダムに並び替えられたワイシャツをまずは畳みの状態で10名、次に実行委員が広げてハンガーにかけた状態で改めて選出された10名が審査し、各々が最も優れた出来栄えと感じたワイシャツに投票しました。
審査の結果、厚生労働大臣賞(優勝)には平成27年度チャンピオンの松尾聰一郎氏(福岡県組合)が輝きました。

出場者一覧

厚生労働大臣賞

松尾 聰一郎 氏(福岡県組合) 平成27年度チャンピオン

選手一覧

矢口 正昭 氏(東京都組合) 平成22年度チャンピオン
中川 喜美雄 氏(徳島県組合) 平成23年度チャンピオン
山本 孝 氏(埼玉県組合) 平成24年度チャンピオン
後藤 末廣 氏(大阪府組合) 平成25年度チャンピオン
春日 計斗 氏(長野県組合) 平成26年度チャンピオン
青山 正義 氏(北海道組合) 平成28年度チャンピオン

全ク連・関連団体ブース

全ク連の活動や成果を紹介するためのブースでは、長期間放置品対策を紹介するコーナーや今年度イタリア・ミラノで開催されたクリーニング展示会「Detergo 2018」を紹介するパネル展示、防災対策を啓発するコーナーを設けました。
また中央青年部会のブースでは、平成29年度クリーニングサービスに関する利用者意識調査の結果を掲示するとともに、出前授業をサポートすることを目的として家庭科の教科書を参考に製作した、着用後の衣類に付いた汗や皮脂汚れを可視化するための実験動画を上映しました。
この他、クリーンライフ協会のブースでは今年度立ち上げた2つの委員会の成果報告を行いました。
雇用環境改善検討委員会では「クリーニング業界の雇用環境改善にむけた取組みについて」と題して会員団体に対して行った外国人技能実習生受入れに関するアンケート調査の結果を公表し、需要拡大検討委員会では「除菌・消臭スプレーに関する消費者アンケートの結果について」として、調査機関を通じて消費者に対して行った除菌・消臭スプレーに関する意識調査の結果の概要や除菌・消臭スプレーが衣類に与える影響を調べた実験の結果を掲示しました。
日本クリーニング環境保全センターのブースではテトラクロロエチレンの使用履歴のあるクリーニング事業者が行う土壌汚染対策について、必要な手順や書式等をパネルで解説しました。

CLV21-2018東京国際クリーニング総合展示会
[第56回全日本クリーニング研究大会・機械資材展示会]

会期

2018年11月29日(木)〜12月1日(土)

会場

東京ビッグサイト 東4ホール

主催

全国クリーニング生活衛生同業組合連合会

後援

厚生労働省
経済産業省
環境省
東京都

協力

一般社団法人日本産業機械工業会
日本クリーニング用洗剤同業会
全日本クリーニング機材商協議会
全国機材商経営同友会
クリーニング情報ネットワーク協議会

出展規模

108団体・社、304小間 ※出展者数は共同出展を含む

来場登録者数

11月29日(木)… 3,963人
11月30日(金)… 3,746人
12月 1日(土)… 3,232人
合計…10,941人

次回展示会のご案内
CLV21-2020東京国際クリーニング総合展示会
[第57回全日本クリーニング研究大会・機械資材展示会]
会期:2020年12月/予定